
先日CNCの調整をしていたとき、突然X軸のステッピングモータが回らなくなりました。
別のステッピングモータを付けてみましたが回らなかったので、モータではなくコントローラの問題であると判断しました。
オリジナルマインドホームページのの修理のページをみるとドライバICの修理は有償で調査費だけでも3千円かかることが分かり、自分で修理することにしました。
CNCのコントローラのTRA100を分解してみるとモータドライバICがありました。

ヒートシンクのねじを外したあと、X軸のコネクタに繋がっているモータドライバを見つけ、そのドライバの切れるリードはニッパで切り、折り曲げてみました。

ICの表面をみるとSLA7078MRTとあり、検索するとサンケン電気のSLA7078MPRTがヒットしました。
ICの残りの足を全て切りモータドライバを取り外し、基板に残ったリードは半田ごてで加熱しながらピンセットで抜きました。
基板に残った半田は半田吸取り線で取り除きました。半田をパッドに盛っておいて、一気に吸い取るのがコツです。吸取線がくっ付いた状態で加熱せずに無理に引っ張るとパッドが剥がれることがあります。
半田シュッ太郎のようなハンダ吸取器でも良いと思いますが、勢いでパッドが剥がれることがあるので、注意してください。
日曜日に秋葉原の秋月電子に行き、SLA7078MPRT買ってきました。また、元のTRA100のモータドライバにもPC用の銀色のCPUグリスらしき物が塗ってあったので、近所のソフマップにも行きCPUグリスも買いました。
SLA7078MPRTを刺してみるとうまく入らず、半田がまだパッドに付いていて穴が小さくなっている箇所を見つけて、また半田を盛り吸取り線で取りました。今度は無事に入りました。無理に刺そうとすると、これもまたパッドが剥がれる恐れがあります。
半田付けした所に無理な力を加えると、半田クラックという半田のひび割れが起こり、電気が流れなくなることがあるので、モータドライバの半田付けは最後にすることにしました。
モータドライバを刺したあと、他のドライバと同様にリードを曲げて、CPUグリスを手近にあったマイナスドライバで塗りました。

そのあと、ヒートシンクをねじ止めして、モータドライバの長いリードを切りそろえてから、半田付けをしました。
取り外していたステッピングモータをX軸のコネクタに繋いで動作確認したところ、無事に回転し修理が完了しました。
修理に出していたら送料込みで合計1万円以上、1カ月以上はかかったと思うので、自分で修理して良かったです。
※この記事を参考に自分で修理して壊してしまっても責任は一切負えません。
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